海外特許制度の改正に関して、当事務所が独自に集めたニュースの抜粋情報です。
1.米国 COVID-19関連特許出願の優先審査試行プログラムの受付期間を延長
米国特許商標庁(USPTO)は、2022年12月22日付け連邦官報に、COVID-19関連特許出願の優先審査試行プログラムの申請受付期限を2023年2月15日まで延長する旨を公示しました。
2.米国 特許法を一部改正する法律を施行
米国特許商標庁(USPTO)は、2022年12月30日、特許法の一部改正法(Unleashing American Innovators Act of 2022)が施行されたことを告知しました。改正法の施行日は2022年12月29日であり、特許関係の庁手数料についての小規模および極小規模事業体に対する減免率拡大などを含みます。
3.米国 日米協働調査試行プログラムを延長
米国特許商標庁(USPTO)は、2023年1月18日付け連邦官報に、特許出願について日本特許庁(JPO)との間で行っている協働調査試行プログラムの延長を公示しました。この協働調査試行プログラムは2022年10月31日に終了予定でしたが、2024年10月31日まで2年間延長されました。
4.米国 非DOCX出願手数料の徴収開始を2023年4月3日に延期
米国特許商標庁(USPTO)は、2022年12月29日付け連邦官報に、特許法101条(a)のもとで出願される発明(Utility)特許出願について、非DOCX形式(例えば、PDF形式)で出願された場合の追加手数料($ 400)の徴収開始を2023年4月3日に延期する旨を公示しました。
5.欧州 モルドバに対して欧州特許条約への加盟を勧めることを決定
欧州特許庁(EPO)は、2022年12月16日、欧州特許機構管理理事会の第173回会合において、モルドバに対し、欧州特許条約(EPC)に加盟するよう勧める決定がなされたことを公表しました。
6.欧州 水素関連の技術⾰新に関する調査報告書を発行
欧州特許庁(EPO)は、2023年1月10日、国際エネルギー機関(IEA)と共同で行った水素関連技術に関する世界的な特許データの分析結果を報告書(Hydrogen patents for a clean energy future)として発行しました。
7.中国 改正専利法の施行に伴う暫定措置を定めた新たな弁法を公示
中国国家知識産権局(CNIPA)は、2023年1月16日、改正専利法の施行に伴う暫定措置に関し、2021年6月1日に施行された旧暫定弁法(公告第423号)を廃止し、新暫定弁法(公告第510号)を公示しました。旧暫定弁法の廃止日および新暫定弁法の発効日は、2023年1月11日です。
8.ブラジル 特許審査ハイウェイ試行プログラム第4期の開始と優先手続の新規則に関する省令を施行
ブラジル産業財産庁(INPI)は、2022年12月27日付け知的財産公報(Revista da Propriedade Industrial No. 2712)に、特許審査ハイウェイ(PPH)試行プログラム第4期開始に関する省令(ORDINANCE/INPI/PR No. 78)と、特許出願の優先手続に関する新規則を定めた省令(ORDINANCE/INPI/PR No. 79)を公示しました。両省令ともに、2023年1月1日に施行されました。
9.ブラジル 意匠の国際登録に関するハーグ協定への加盟議定書を付託
ブラジル産業財産庁(INPI)は、2022年12月30日、意匠の国際登録に関するハーグ協定への加盟議定書を世界知的所有権機関(WIPO)に付託したことを公表しました。
10.インド 特許出願・付与前/後異議手続における口頭手続の通知から実施までの猶予期間を明確化
インド特許意匠商標総局(CGPDTM)は、2023年1月16日、特許出願・付与前/後異議手続における口頭手続の通知から実施までの猶予期間を明確化する通知を行いました。猶予期間の明確化は、処分待ちで長期間滞留する大量の特許出願(付与前/後異議のあるなしにかかわらない)の解消策として出されたものです。
11.タイ 商標出願の早期審査と画像検索サービスの開始
タイ知的財産局(DIP)は2022年12月28日、商標出願の早期審査を開始することを公表しました。この早期審査は2023年1月3日に開始され、マドプロには適用されません。また更にタイ知的財産局(DIP)は商標登録出願前に予備的に商標の類似性を無料で確認できる画像検索サービスの開始を発表しました。
12.ミャンマー 2023年3月に商標法を施行予定
ミャンマー知的財産庁(IPD)は、2023年1月12日付け通知で、2023年3月に商標法が施行される予定であることを公表しました。
13.モーリシャス 特許協力条約への加盟書を付託
世界知的所有権機関(WIPO)は、2022年12月15日、モーリシャス政府から特許協力条約(PCT)への加盟書が付託されたことを公表しました。モーリシャスについてのPCTの発効は、2023年3月15日です。
14.湾岸協力会議 バーレーンおよびクウェートを対象とする特許出願の受付を再開
湾岸協力会議(GCC)特許庁は、2022年12月1日付け特許公報(Patent Gazette No. 69)に、2023年1月1日から、バーレーンおよびクウェートを対象とする特許出願の受付を再開することを公示しました。
(文責 外国特許制度グループ)
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