海外特許制度の改正に関して、当事務所が独自に集めたニュースの抜粋情報です。
１．米国 特許出願に類似する先行技術文献検索に人工知能を導入
米国特許商標庁（USPTO）は、2022年10月19日、特許審査官が先行技術文献（内外国特許文献・非特許文献）の調査に利用している検索システム（Patents End-to-End (PE2E) Search）に、人工知能（AI）技術を利用した類似性検索機能（AI Similarity Search feature）を組み込んだことを通知しました。
２．米国 商標出願のオフィスアクション応答期間に関する規則改正の施行日を変更
米国特許商標庁（USPTO）は、2022年10月13日付け連邦官報で、改正商標法（Trademark Modernization Act of 2020）の施行規則改正に関し、オフィスアクションへの応答期間に関する改正の施行日の変更を公示しました。
３．欧州 欧州単一効特許制度の実施に伴う参加各国の国内措置をまとめた解説書を公表
欧州特許庁（EPO）は、2022年9月28日、欧州単一効特許（単一の効力を有する欧州特許）制度に関し、同制度実施のために参加国（統一特許裁判所（UPC）協定加盟国）の各々で採られる国内措置をまとめた解説書（National measures accompanying the implementation of the Unitary Patent, 1st edition, September 2022）を公表しました。
４．欧州 手続のデジタル変革を目指した欧州特許条約の施行規則改正を採択
欧州特許庁（EPO）の管理委員会は、2022年10月13日、EPOにおける手続のデジタル変革を目指した欧州特許条約（EPC）の施行規則改正を採択しました。規則改正は、2023年2月1日に施行される改正項目と、2023年11月1日に施行される改正項目との２つのパッケージから成ります。
５．欧州 統一特許裁判所協定施行までのロードマップなどを公表
欧州統一特許裁判所（UPC）管理委員会は、2022年10月6日、UPC協定の施行（2023年4月1日を想定）に至るまでのマイルストーンやアクションを時系列にまとめたロードマップを公表しました。
６．韓国 仮想商品に対する審査指針を施行
韓国特許庁（KIPO）は、2022年7月13日、メタバース（インターネット上に構築された三次元仮想空間）における仮想商品の名称の認定基準と類否判断に関する審査指針を公表しました。この指針は2022年7月14日に施行されました。
７．ベトナム 日本との特許審査ハイウェイ試行プログラムにおいて2022年度下半期の申請受付を開始
ベトナム国家知的財産庁（NOIP）は、2022年9月28日、日本特許庁（JPO）との特許審査ハイウェイ（PPH）試行プログラム Phase 3において、2022年度申請受付枠（200件）の残り件数（134件）につき、2022年10月1日から受付を再開することを告知しました。
８．ブラジル 統合特許審査ハイウェイ試行プログラムにおいて2022年申請受付件数が上限に到達
ブラジル産業財産庁（INPI）は、2022年9月29日、統合特許審査ハイウェイ（PPH）試行プログラムにおいて、申請受付総件数が2022年上限（800件）に到達し、受付を停止したことを通知しました。
９．フィリピン 特許・実用新案・意匠に係る改正施行規則が発効
フィリピン知的財産庁（IPOPHL）は、2022年9月20日、特許・実用新案・意匠に係る改正施行規則（IPOPHL MEMORANDUM CIRCULAR NO. 2022-016）が同日に発効したことを告知しました。特許に関しては、この改正により、出願日を確保するために必要な提出物の明確化、方式／書式の変更、オフィスアクションへの応答などの諸手続の期限短縮など、出願・権利化・権利維持手続の細部にわたる規則変更がなされました。
１０．国際出願 日本特許庁の出願手数料および取扱手数料の改定
日本特許庁（JPO）は、2022年10月3日、国際特許出願の出願手数料および取扱手数料の改定を公表しました。
（文責 外国特許制度グループ）
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