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鈴榮特許綜合ニュース海外情報2021年5月号

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レポート

鈴榮特許綜合ニュース海外情報2021年5月号

2021/05/26

 

海外特許制度の改正に関して、当事務所が独自に集めたニュースの抜粋情報です。

 

1.米国 COVID-19関連の査定系審判において早期審理試行プログラムを開始
 米国特許商標庁(USPTO)は2021年4月15日、COVID-19関連の査定系審判において、早期審理試行プログラムを開始したことを公表しました。特許審判部(PTAB)は、早期審理申請の許可から6月以内に審決を出すことを目標としています。本プログラムの申請数の上限は500件であり、手数料はかかりません。

 

2.中国 最高人民法院と国家知識産権局が2020年における知的財産関連の典型的事例を公表
 中国最高人民法院は、2021年4月22日、中国の裁判所が2020年に扱った知的財産権(特許、意匠、商標、他)関連の事件について、トップ10にランクされる事件と50件の典型的事件を公表しました。また、中国国家知識産権局(CNIPA)は、2021年4月26日、2020年における専利(特許、実用新案、意匠)と商標の各々について、侵害事件などの典型的事例トップ10を公表しました。

 

3.韓国 物品性のない画像デザインを登録可能にするデザイン保護法の一部改正法を公布
 韓国政府は、2021年4月20日、物品性のない画像デザインを保護対象とするデザイン保護法の一部改正法を公布しました。改正デザイン保護法は、公布から6月後の2021年10月21日から施行され、施行後のデザイン出願に適用されます。

 

4.インド 知的財産審判委員会の廃止を含む裁判所改革法を大統領令により施行
 インド政府は、2021年4月4日、特許法、商標法、著作権法、商品地理的表示法のもとでの審判事件を管轄する知的財産審判委員会(Intellectual Property Appeal Board: IPAB)の廃止などを含む裁判所改革法を、大統領令として発布し、即日施行しました。IPABの管轄であった審判事件は、著作権法における主たる事案が商事裁判所(Commercial Court)の管轄になることを除き、高等裁判所(High Court)の管轄になります。

 

5.ブラジル 連邦最高裁が特許・実用新案権付与後の最低存続期間を定めた条項を違憲と判決(続報)
 ブラジル連邦最高裁判所(STF)は、2021年5月13日、特許・実用新案の権利付与後の最低存続期間を規定した産業財産法第40条補項を違憲とする判決を発行しました。また、STFは、2021年5月14日、違憲判決による影響緩和処置として、同項の適用により存続期間が延長された特許権・実用新案権につき、「医薬製品及び製法、並びに健康用途に用いられる機器及び材料」に限り存続を終了し、その他分野のものは有効に存続させるとの決定を公表しました。

 

(文責 外国特許制度グループ)

 

 ※ニュース記事は一般的な情報等の提供を目的とするものであり、弊所の法的助言又は公式見解を示すものではありません。この資料を利用して企業活動方針等を決定され営業上の損害が発生したとしても、弊事務所として責任を負い兼ねますことをご了承いただきたくお願いいたします。

 

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