海外特許制度の改正に関して、当事務所が独自に集めたニュースの抜粋情報です。
1.米国 2020会計年度の業務実績を公表
米国特許商標庁(USPTO)は、2020年11月6日付けで、2020会計年度(2019年10月から2020年9月)の業務実績報告書を公表しました。
2.米国 商標「Generic.com」についての審査指針を公表
米国特許商標庁(USPTO)は、2020年10月に、商標「Booking.com」が連邦商標登録可能であるとした米連邦最高裁判所の判決を受け、<一般名称>と<組織や情報を示すトップレベルドメイン(例えば、.com、.net、.org、.biz、.info)>の組み合わせで構成される商標の出願に対する審査指針(Examination Guide 3-20)を公表しました。
3.台湾 「除くクレーム」への補正又は訂正を認める場合を制限
台湾経済部知慧財産局(TIPO)は、2020年11月19日に、特許出願・特許の請求項を「除くクレーム」にする補正又は訂正を認める場合を、単一の先行技術と重複する部分あるいは法定の不特許の対象を除く場合に制限する旨を告示しました。
4.インド 日印特許審査ハイウェイ試行プログラムの第2期受付を開始
日本国特許庁(JPO)とインド特許庁(IPO)は、2020年12月7日から、日印特許審査ハイウェイ(PPH)試行プログラムの第2期受付を開始しました。JPOとIPOのそれぞれが受理するPPH申請の総数は年間100件まで、出願人あたりでは年間10件までとなっています。
5.シンガポール 非物理的製品の意匠権による保護についての解説書(改訂版)を公表
シンガポール知的財産庁(IPOS)は、2020年11月に、エクステンデッド・リアリティ(XR)技術によって生成される非物理的製品(仮想的意匠)の意匠権による保護についての解説書(改訂版)を公表しました。
6.カナダ 特許適格性判断についての連邦裁判所判決を受けて審査指針を変更
カナダ知的財産局(CIPO)は、2020年11月3日付で、カナダ連邦裁判所が特許適格性判断に課題解決アプローチを用いることを誤りであるとしたカナダ連邦裁判所の判決を受け、特許適格性に関する審査指針を変更しました。審査指針の変更と併せ、コンピュータ実装発明の特許適格性判断事例も公表されました。
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(文責 外国特許制度グループ)