2015年5月2日~6日に米国サンディエゴで開催されたINTA第137回年次総会に参加しました。
1.INTA (International Trademark Association 国際商標協会)
INTA の年次総会は、知的所有権に関する国際会議としては最大規模の会議になります。かつては、USTA (米国商標協会)という名称でしたが、20年程前にINTAに改められました。年次総会は毎年5月頃に主として米国内で開催されますが、名称変更後は4年に一度、米国以外でも開催されており、これまでにカナダ、オランダ、ドイツ、香港で開催されています。
2.INTA の会員
INTA の会員は、商標の保有者・使用者(主に企業)が Regular Member、知的財産権に関与する弁理士や弁護士がAssociated Memberとして登録されています。現在では180カ国以上の関係者が会員となっており、今年の年次総会には、各国から約10,000人が参加し、日本からも200人以上が参加しました。
3.参加の意義
INTA年次総会の会場では、各国の商標、不正競争、模倣品取締問題等に関する様々な講演、セミナーが開催されていますが、弁理士や弁護士等の参加者の多くは、各国の特許事務所、法律事務所との打合せやネットワークを構築する場として年次総会を活用しています。
弊所は35年以上継続してUSTA及びINTAに参加しており、本年は商標弁理士2名、特許弁理士2名の計4名が参加しました。会期中は、各国代理人と面談を行い、係属案件の打合せや双方のビジネス上の問題等について話し合い、親睦を深めて参りました。
<今回の総括>
最近は特に、アジア、南米、中東、アフリカ等における商標権獲得と模倣品対策の重要性が高まっておりますが、法律の整備の遅れや審査実務の問題に加え、代理人情報も乏しいという難点がありました。INTAの年次総会には、これらの地域からも積極的な情報・サービス提供を掲げる代理人が参加しています。今回、欧米諸国に加え、上記地域の代理人とも積極的に面談を行うことによって、質の高い代理人と出会うことができました。今後もINTA等の国際会議に出席し、各国代理人との連携を強化することにより、質の高いサービスを提供していきたいと考えております。
参考情報
[INTA ホームページ]
http://www.inta.org/2015AM/Pages/Home.aspx
(INTA年次総会出席者 小出・矢野記)